馬酔木第98巻第5号

毛虫ゆく雨粒やわらかく壊し 月野ぽぽな
!薔薇剪つて遠き水平線に挿す 河内静魚
羽抜鶏一羽となれば鳴きにけり 和田耕三郎
明方の生絹ぐもりやはんの花 岡本まち子と。
大前の光啄む春の鳥 同上
ミモザ揺れ海かけて春ひろげゆく 渡邊千枝子
梅東風の湖滑りくる帆曳船 根岸善雄
夕空に影曳きて雁帰りけり 同上
!野遊びの頬張つて居り味噌にぎり 手島靖一
夕空にかりがね帰る声降れり
夕空にゆく雁の声降りにけり
夕空に帰雁の声の降りにけり