マルクス・アウレリウス 自省録 第二巻 十七

人間の生命にあって、その年月は点であり、その地は流動するもの、感覚は混濁し、全肉体の組織は朽ち易く、魂は激動の渦巻きであり、運命は窺い難く、名声は不確実である。これを要するに、肉体の事はすべて流れる河であり、魂の事は夢であり妄想である。人生は戦いにして、過客の一時の滞在であり、後世の評判とは忘却である。