推敲

山麓に闇満ち来る虎鶫
春嶺を指さす吾子の誕生日
手をつなぐ吾子と残雪踏み到る。
手をつなぐ吾子やはらかに青き踏む
祇王忌に見し夢想ひ出せずをり
若芝や頬つたひゆく子の涙
げんげ野や頬つたひゆく子のなみだ
蒲公英や頬つたひゆく子のなみだ
春場所の川音勁し触れ太鼓
春場所の水隈高まる触れ太鼓
春場所の沖昂れる触れ太鼓
春場所の中州昂ぶる触れ太鼓
夏場所の河岸や高まる触れ太鼓
夏場所の堤高まる触れ太鼓
雪降れどふれども海の冥さかな 渡たみ
春嶺の奥の春嶺龍太の忌
春嶺の遠きに心置きにけり
心置く春嶺なれば灯をともす
心置く春嶺あれば灯を消しぬ
心置く遠き春嶺龍太の忌
龍太忌の春嶺なれば心置く