中空に消えて行くなり涅槃雪

地のあはひに暮雪消えゆきぬ

地のあはひに暮雪失せゆきぬ

中空に初雪消えぬ那須五峰

初雪の中空に消ゆ那須五峰

初雪の影中空に残るのみ

初雪の中空に翳残すのみ

中空に初雪の影残すのみ

中空に初雪の翳ありしのみ

初雪の影落葉松にありしのみ

初雪の落葉松に影残るのみ

初雪の落葉松に影残すのみ

落葉松に初雪の翳落つるのみ

初雪の這松に翳落すのみ

松に初雪の翳落つるのみ

白樺に初雪は翳落すのみ

初雪の白樺に翳落すのみ

落葉松に初雪の影残るのみ

落葉松に初雪の翳ありしのみ

中空に初雪の翳残るのみ

初雪の中空にのみ影とどむ

初雪の御空のひかりとどめをり

初雪の空に消えけり一の酉

中空に初雪降れり神迎

中空に初雪淡し波郷の忌

中空に初雪消えぬ波郷の忌

地のあはひに暮雪失せにけり

天地のあはひに暮雪薄らぎぬ

地のあはひに暮雪溶けにけり

地のあはひに暮雪溶け失せぬ

地のあはひに暮雪溶けゆきぬ

天地のあはひに暮雪消え失せぬ

初雪は大地にとどかずに失せぬ

立山は雲堰く山よ立秋

降りながら消え行く雪や藪の中