「馬酔木俳句の評釈」水原秋櫻子 馬酔木 昭和24年9月号

 

作者の住むのは秩父の峡もかなり深いところだから、梅雨が降り続くと,渓流は忽ち水勢を増し、川床の大石を押し流すようなこともあるのだろう。すでに降り出してから4,5日になるが雨脚はますますつよくなるばかり。山々は其の姿をすっかり雲に没して、一鳥の飛ぶ姿さえ見られない。

五月雨の雲に沈みぬ武甲山