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無罪 第1稿 クリスマス暫定版

胸迫る声の電話や寒昴*1 霜菊*2や家族の手より離されて 令状の印字滲めり多喜二の忌 涅槃雪依頼者店舗閉めにけり 霾や口閉ざしたる捜査官 少年の泣き崩れけり初桜 獄中の被疑者鼓舞せり揚雲雀 囚徒髪短く揃ふ受難節 亀鳴くや出獄の時期尋ねられ 抗告書仕上げ…

巴里祭・髪洗ふ

巴里祭や真帆の*1いざなふ旅心 夕風に旅信届くや巴里祭 鼻唄の高き妻なり洗ひ髪 髪洗ふ妻や鼻唄高うして 洗ひ髪鼻唄高き妻娶る *1:白帆

サキ『レジナルド』を読んで

楽劇の声音の高しリラ月夜楽劇の声音の太し冬霞*1 読初や哀しみ詠ふ四行詩 *1:野水仙

煤逃

煤逃げて湯冷ましの茶葉*1淹れにけり 煤逃や珈琲豆を粗く挽き 煤逃や檸檬香に立つ紅茶店 煤逃や矢車菊の香の*2紅茶店 *1:お茶、茶を *2:香る

栃姫・スカイベリー

冬苺玻璃の花瓶に水浸す*1 朧月玻璃の花瓶に水浸す *1:注ぎぬ

柚子湯

とつぷりと肩まで浸かる柚子湯*1かな *1:煤湯

前撮り

梅東風*1や折目正しき角隠し 梅東風や日の斑たゆたふ綿帽子 白無垢の鶴の刺繍や桜まじ*2 白無垢のしろ極まれり花曇 白無垢に日の耀へり初燕*3 唐傘に梅*4の絵付けや虎が雨 *1:蘖、薄氷、淡雪、連翹下萌 *2:花曇 *3:雲雀東風、桜東風、茅花風、花曇 *4:松、竹

無罪なりけり*1侘助に日の注ぎ 無罪獲りけり侘助の一花愛づ 初句会休みて古地図拡げけり *1:凍蝶

箸先に風呂吹((大根)]ほろと崩れけり 箸先の湯豆腐ほろと崩れけり

東福寺開山忌

雲水橋掃東福寺開山忌

村上の塩引鮭

塩引鮭顎より尾まで裂きにけり 越後より新巻の荷や高嶺星 荒巻の荷や両腕に抱えたる 荒巻や両の腕に抱え持ち 塩鮭の顎と尾持つやかぶり付く 腰沈め荒巻の荷を受け取れり 荒巻の荷や腰沈め受け取れる

ゆりかもめ

兄娶りせば都鳥翔りけり 娶る日や天翔りゆく都鳥 婚礼の花びら投げつ風五月 露台より花束高く放らるる 花吹雪*1妻の手握りしめにけり *1:万朶

十六夜の裾引く暗夜行路かな 春星の瞬く暗夜行路かな 凍星と連れ立つ暗夜行路かな 狐火の先立つ暗夜行路かな

横顔に朱唇ありけり冬帽子 横顔の唇朱し冬帽子 横顔に紅引きぬ冬帽子 横顔の朱の唇冬帽子 横顔に寒紅を引く妻めとる

花束を抱へて走るクリスマス 花束を抱へて急ぐクリスマス クリスマス花束胸に抱へけり

草津 ボードゲーム

埋火*1や女将の廻す黒電話 双六の吉原に一回休み 双六や吉原に身を持ち崩す 冴ゆる夜の甲冑両眼あらざらん 初氷湯畑に来ぬ人を待つ 寒月の彩*2なす大理石の壁 雪吊の一つ小さしや地蔵堂 雪吊の旅館の梁に結ばるる 湯畑に兆す東雲初氷 湯煙に夜明待つなり初昔…

卓上に牌打ち付くる炬燵かな

富士よりの光聚めて*1冬薔薇 *1:零るる

小春日や耳縫ひ合はすぬひぐるみ ストーブや両目釦のぬひぐるみ 冬麗や耳縫ひ付くるぬひぐるみ 春待つや子の抱きしむる縫ひぐるみ 三月や子の抱きしむる縫ひぐるみ うららかや子の抱き眠るぬひぐるみ 風邪の子や抱きて眠れるぬひぐるみ 一針に返す一針春隣 …

SL広場

一片の初雪舞ひ来

初雪

逆しまに長靴吊れり深雪晴

パソコンのエンター叩く夜学生

黒髪を掻き上げ賀状書き上ぐる 毛糸編夜は黒髪の娘なる ぬばたまの黒髪の妻毛糸編

見舞・御礼

アンコールワットにも月また上る 芽ぐみゆく蘆の背丈を見守れり 冬いちご秘めし闘志の四肢にあり

飯坂温泉2

磐梯の雪湖に融けにけり 磐梯の雪湖に降りやまず 磐梯や夜の湖に雪降りやまず 掛軸の草書に日脚伸びにけり 掛軸の草書の釣瓶落しかや 身に纏ふ霜夜の闇や坂上る 掛軸の龍睨むなり冬座敷 胸に抱くふし懐炉ありけり櫓番 しぐるるや翁浸かりし湯に浸かり

駅東公園

恋人と手つなぐ銀杏黄葉かな 恋人の手握る銀杏黄葉かな手を繋ぐ恋人達や*1黄落期鞦韆の順番待つ子高曇 *1:クリスマス、神集

歌かるた

右奥の恋歌払ふ歌かるた 右奥の小町突きけり*1歌かるた 歌かるた蝉丸の札*2渡しけり *1:恋歌突けり *2:小町の札を

エヅリン RVパークオープン。

https://nasushiobara-portal.jp/event/00000239513/ 全国初のフィッシング場併設のキャンピングカー駐車場オープン。社長がスーツを着ている違和感。

八ツ手

依頼者に示す道筋花八つ手 相談の応へに八つ手日和かな 相談に応ふる八つ手日和かな

焼芋売家々の窓夕焼をり 石焼芋家々の窓夕焼けて

磐梯高原 五色沼

吾妻山より雲流れけり林檎の樹 裏磐梯落葉松散りて音もなし 旅人の仰ぐ落葉松散りにけり 湖に雲湧き出づる濃竜胆 空と湖分かつ雲あり濃竜胆 初夏の風落葉松を梳る 火の山は湖戴きぬ神渡 湖の色変はりて柳散り急ぐ 湖に触れんばかりに柳散る

飯坂温泉 青葉旅館

宝船雪洞そよと吹き消しぬ 宝船雪洞灯り吹き消しぬ 屏風絵の瓢箪闇に紛れなし 屏風絵の鯰に落暉兆しけり 白壁に親子の翳や炭はぜて 濡れし子をタオルに包む暖炉かな 真直に履かれし砂目冬座敷 波のごと履かれし砂目冬座敷 実南天源泉肩に流れをり

会津若松

細雪茅葺の屋根綴りけり 小夜時雨街道村を貫けり 艮の櫓に立つや敷松葉 城壁に上る梯子や息白く 雪嶺の四方に傅く天守閣 陽光の降り注ぐ山眠るなり 残菊や落日燃ゆる鶴ヶ城 凍雲や外堀深き鶴ヶ城 白虎隊見し城郭やならひ吹く 茶を立てる主に紅葉散りにけり …

大内宿

氷柱より煌めき落つる雫あり 氷柱より煌めく雫離りけり 煌めきて雫氷柱を離れにけり 膨らみて雫は氷柱離れにけり 鮎焼くや右手の軍手焦がれつつ 走り蕎麦葱もて食むる会津かな 茅葺の宿場香に立つ走り蕎麦 天離る鄙の宿場や根深汁 霜焼の指もて冬菜洗ひけり …

残月や初雪降れる那須五峰 どこまでも雑木紅葉の途を行く 落葉松に初雪の舞ふ赤城越 安達太良の翳さす銀杏黄葉かな

烏瓜・プラタナス

地図拡げ境示しぬ烏瓜 烏瓜槌もて木杭打ちにけり 烏瓜槌もて庭に杭を打つ 駅舎へと落つる落葉松黄葉かな 寄りかかる駅舎の木椅子黄落期

駅東公園等

山茶花やジャングルジムに子ら上り子ら上るジャングルジムや烏瓜

楡の木の流線えがく落葉かな 欅より流線えがく落葉かな 欅より日の線えがく落葉かな 欅より流るる線の落葉かな 欅より流線となる落葉かな

風船の歩道行き交ふ影*1映す*2 *1:人 *2:に揺る

耕二忌

新宿に熱燗呷る*1耕二の忌 外套にペン忍ばせて耕二の忌 外套に校正のペン耕二の忌 *1:点ける

湯気立ての日向のゆげの渦巻けり 白日に湯気立ちてゆげ渦を巻く

今朝冬の理髪師腰の鋏抜く 今朝の冬理髪師腰の鋏抜く

咲き群れて百合月光を浴びにけり 咲き群れて月光浴ぶる鹿の子百合

牡丹焚く闇の幽かに震へけり 牡丹焚くぬばたまの闇震へけり さいはての防人の丘鵙日和

北品川

黒足袋や品川宿に湯の滾る黒足袋や古道の宿の湯の滾り 重ね着の品川宿に湯滾りつ 黒足袋の品川宿に湯滾りつ 北塞ぐ品川宿に湯滾りつ 初霜の品川宿に湯滾りつ 霜晨の品川宿に湯滾りつ 霜晨の大内宿*1に湯の滾つ 雪催品川宿に湯滾りつ 旅ごろも松に掛けをり翁…

翡翠の水面を打ちし枝撓ふ

伊香保 水沢 榛名

榛名湖 夫婦こぐ湖の小舟や雁渡し 黎明の湖かけて山粧へり 粧ひて榛名の富士の湖に映ゆ 粧へり山湖に映ゆる榛名富士 粧へり湖に照りゆく榛名富士 粧へり湖照り映ゆる榛名富士 湖に一陣の風菱紅葉 日射しゆく榛名の富士の粧へり 風そよぐ湖畔に榛名粧へり 戦…

獨協医科大学病院

外科棟の銀杏黄葉の翳となる 黄落の外科病棟の日を享くる 黄落の外科病棟に日を享くる 外科棟の高き銀杏に風渡る黄葉の銀杏並木の日を享くる

夜顔

行く秋の諸手窪めて種を採る行く秋の諸手窪めて種を享く 夕月に諸手窪めて種を採る [ 種採の曲げし諸手にたねを享く 種採の枉げし右手にたねを享く 種採の窪めし諸手たねを享く 種採の諸手窪めてたねを享く

一条の飛行機雲の柳絮かな