写真

玉虫・向日葵

照し出す運命線や夕蛍 てんと虫生命線の先へ飛ぶ てんと虫生命線を歩みけり

夕顔の実

ご存じのように、これを剥いてかんぴょうを作ります。 干瓢を干すや野州は風の国

芙蓉

花芙蓉ふたつ寄り添ひ流れくる 花芙蓉ふたつ寄り添ふ流れかな天に向かふ白き芙蓉となりにけり白芙蓉天のひかりを賜れる 白芙蓉天よりひかり賜れり 白芙蓉天よりひかり賜れる 白芙蓉まぶしきひかり享けにけり 白芙蓉虚空のひかり享けにけり 白芙蓉虚空の底に…

養老軒 葛切

早池峰は雲噴き上げぬ朴散華

川苔山

氷水 cafe mario

萱草

萱草や鳶の高舞ふ牧の朝

女には女の苦楽藍浴衣 傘をさす浴衣の後ろ姿かな

瑠璃蜥蜴

蒼穹の底ひに逸る瑠璃蜥蜴 蒼穹の底ひを馳する瑠璃蜥蜴 蒼穹に雲湧き継げり瑠璃蜥蜴 蒼穹のひかり聚むる瑠璃蜥蜴 蒼穹の欠片なりけり瑠璃蜥蜴

道東

夜を込めて雪降り募る羅臼岳 夜をこめて雪降り積もる奥白根

蜃気楼

海市見に行かむちちはは在ますなら 手枕の吾子抱き起こす天瓜粉 手枕に吾子寝かしをり天瓜粉 甚平の子や抱き上げて海見せむ 甚平の吾子抱き上げて海見せぬ

サロマ湖

甚平の吾子抱き上げぬ 海光に甚平の吾子抱き上げぬ 海光や甚平の吾子抱き上げて

心太

拳上げ眠る赤子や心太 心太汁の滴る高さかな 心太汁のしずるる高さかな 心太汁の滴る高さあり

茄子の花

亀鳴くを待てり眉山の月の暈 亀鳴くを待てり眉山に月の暈 亀鳴くを待てり月暈 春時雨夕霧の墓詣でけり 夕霧の墓の時雨となりにけり 夕霧の墓のしづかにしぐれけり 林泉にぬかづき源氏蛍かな 林泉に額づき源氏蛍かな

月涼し

林泉に口付け源氏蛍かな

捻花

捩花の影のねぢれてういたりをり捩花のねぢれる影となりにけり 捩花のねぢれる影のありにけり 株主の動議のこゑや朝曇 株主の動議の挙手や男梅雨 株主の動議のこゑや男梅雨 株主の怒号飛び交ふ大暑かな株主の怒号飛び交ふ溽暑かな

メロン

早池峰は雲噴き上げぬ風露草 チェス盤の女王退く晩夏かな チェス盤の女王退く晩夏光 チェス盤に女王踊りぬ鷗外忌 踊り子の浅き眠りや鷗外忌 チェス盤の女王進みぬ鴎外忌 チェス盤に進む女王や鷗外忌 チェス盤に踊る女王や鷗外忌 チェス盤に女王舞ひをり鷗外…

罌粟坊主 

越南推敲両耳を立つる馬より冷しけり 夜振の火かぐろき山河照らしけり 夕鐘の牡丹の坂にとよみけり 生れし鹿すぐ立ち上がる夜明かな 楉より白樺の風薫りけり チェス盤の黒き騎士聖金曜日

梅酒

花呉座の吾子は尻より寝返りぬ 花呉座の吾子や尻より寝返りて 花呉座や尻より吾子の寝返りて 法に仕へ言葉に仕へ古扇

大島紬・赤啄木鳥

赤啄木鳥のこゑに山靄霽れにけり 赤啄木鳥のこゑにみづうみ暁けにけり 赤啄木鳥のこゑに山影濃くなりぬ 赤啄木鳥のこゑ降りしきる湖暁けぬ 赤啄木鳥のこゑ降る湖の暁けにけり 赤啄木鳥のこゑ暁闇の湖に降る

イグレック 平安神宮 藤森神社 東本願寺

なめくぢの前後左右に振れる首 白川の灯ともりごろや著莪の雨 花街の灯ともり頃や著莪の雨 花街の灯ともり頃や夏柳むらさきの雲棚引きぬ梅若忌 むらさきの棚引く雲や犀星忌 紫陽花の萌葱に藍の寄り添へり 紫陽花の藍にしだるる萌葱かな 紫陽花の藍しなだるる…

大覚寺・清凉寺

今もなほ懐かしと思ふ夕霧の墓に詣でし帰り路の雨 吉井勇 夕霧の墓に詣づる朝霞 夕霧の墓に詣でし春時雨 夕霧の墓に詣づる春時雨 夕霧の墓に詣でぬ春時雨 百合剪つてしづかな雨となりにけり 葭切や ーしてー花(を)了りけり 滝の音は絶えて久しくなりぬれど…

法輪寺・アラビカ・天龍寺宝厳院・嵯峨野湯

干瓢干す故山に弁護士を継げり 梧桐や子らのささめく秘密基地 梧桐や地図拡げある秘密基地 梧桐や地図拡げ置く秘密基地 梧桐や地図残りたる秘密基地 梧桐や地図残さるる秘密基地 梧桐や地図もて余す秘密基地 老鴬 飛び越ゆる石段いくつ知恵詣 幾段を飛び越ゆ…

お食い初め

揺籠の風の軽さの夏蒲団 揺籠に風の夏掛拡げ置く 揺籠の風容れて置く夏蒲団 揺籠や風容れて置く夏蒲団 揺籠のそよ風孕む夏蒲団 春暁の水底にある哺乳瓶 揺籠のそよ風容るる夏蒲団 揺籠に平らかに置く夏蒲団 揺籠の風に膨らむ夏蒲団

接骨木、九輪草、満天星、桷、芥子、綿菅

報酬の梅酒や遺言執し了ふ 報酬に遺愛の梅酒遺言執る 報酬の遺愛の梅酒登記了ふ 報酬の梅酒に遺言執しをり 報酬に賜る梅酒遺書執す 報酬の梅酒に遺言代筆す 報酬の遺愛の梅酒遺書執す 報酬に遺愛の梅酒賜りぬ 相続了へ遺愛の梅酒賜りぬ 登記了へ遺愛の梅酒賜…

サンカヨウ

添ひ寝より覚めて筍流しかな 添ひ寝より覚めぬ筍流し聴き 添寝して耳に遊ばす緑雨かな 子に添ふや耳に遊ばす五月雨 さみだれを耳に遊ばす添ひ寝かな 春雨を耳に遊ばす添ひ寝かな 春雷を耳に遊ばす添ひ寝かな 初雷を耳に留むる添ひ寝かな 初雷の耳に留まる添…

求愛

鷹化して鳩毛繕ふなぞへかな 鷹化して鳩毛繕ふ大船渡 チェス盤の女王踊りぬ夏館 鷹化して鳩毛繕ふ石巻

パンケーキ

巴里祭やひつくり返すパンケーキ 転がして巻くクレープや街薄暑 ホイップの零るる麺麭や巴里祭 クレープを転がして巻く薄暑光 クレープに彩り巻かれ街薄暑 クレープの白の零るる街薄暑 クレープに彩り巻きぬ街薄暑 彩りを巻くクレープや街薄暑 彩りをクレー…

天瓜粉

ゆふかぜに吾子抱き寄せぬ天瓜粉 月涼し吾子のまろばす銀の鈴 しろがねの鈴振る吾子や夜の新樹 みどりごの銀の鈴振る立夏かな

麦秋

麦の秋乳呑み子しがみつきにけり 麦熟れて背子すこやかや利根曇 弓張月白銀の鈴まろばしぬ