写真

捻花

捩花の影のねぢれてういたりをり捩花のねぢれる影となりにけり 捩花のねぢれる影のありにけり 株主の動議のこゑや 株主の動議の挙手や株主の怒号飛び交ふ

メロン

早池峰は雲噴き上げぬ風露草 チェス盤の女王退く晩夏かな チェス盤の女王退く晩夏光 チェス盤に女王踊りぬ鷗外忌 踊り子の浅き眠りや鷗外忌 チェス盤に進む女王や鷗外忌 チェス盤に踊る女王や鷗外忌 チェス盤に女王舞ひをり鷗外忌 鷗外忌チェス盤に舞ふ女王…

罌粟坊主 

越南推敲両耳を立つる馬より冷しけり 夜振の火かぐろき山河照らしけり 夕鐘の牡丹の坂にとよみけり 生れし鹿すぐ立ち上がる夜明かな 楉より白樺の風薫りけり チェス盤の黒き騎士聖金曜日

梅酒

花呉座の吾子は尻より寝返りぬ 花呉座の吾子や尻より寝返りて 花呉座や尻より吾子の寝返りて 法に仕へ言葉に仕へ古扇

大島紬・赤啄木鳥

赤啄木鳥のこゑに山靄霽れにけり 赤啄木鳥のこゑにみづうみ暁けにけり 赤啄木鳥のこゑに山影濃くなりぬ 赤啄木鳥のこゑ降りしきる湖暁けぬ 赤啄木鳥のこゑ降る湖の暁けにけり 赤啄木鳥のこゑ暁闇の湖に降る

イグレック 平安神宮 藤森神社 東本願寺

なめくぢの前後左右に振れる首

大覚寺・清凉寺

ーしてー花(を)了りけり 滝の音は絶えて久しくなりぬれどなこそ流れてなほ聞こえけれ しもつけ

法輪寺・アラビカ・天龍寺宝厳院・嵯峨野湯

干瓢干す故山に弁護士を継げり 南天

お食い初め

揺籠の風の軽さの夏蒲団 揺籠に風の夏掛拡げ置く 揺籠の風容れて置く夏蒲団 揺籠や風容れて置く夏蒲団 揺籠のそよ風孕む夏蒲団 春暁の水底にある哺乳瓶 揺籠のそよ風容るる夏蒲団 揺籠に平らかに置く夏蒲団 揺籠の風に膨らむ夏蒲団

接骨木、九輪草、満天星、桷、芥子、綿菅

報酬の梅酒や遺言執し了ふ 報酬に遺愛の梅酒遺言執る 報酬の遺愛の梅酒登記了ふ 報酬の梅酒に遺言執しをり 報酬に賜る梅酒遺書執す 報酬の梅酒に遺言代筆す 報酬の遺愛の梅酒遺書執す 報酬に遺愛の梅酒賜りぬ 相続了へ遺愛の梅酒賜りぬ 登記了へ遺愛の梅酒賜…

サンカヨウ

添ひ寝より覚めて筍流しかな 添ひ寝より覚めぬ筍流し聴き 添寝して耳に遊ばす緑雨かな 子に添ふや耳に遊ばす五月雨 さみだれを耳に遊ばす添ひ寝かな 春雨を耳に遊ばす添ひ寝かな 春雷を耳に遊ばす添ひ寝かな 初雷を耳に留むる添ひ寝かな 初雷の耳に留まる添…

求愛

鷹化して鳩毛繕ふなぞへかな 鷹化して鳩毛繕ふ大船渡 チェス盤の女王踊りぬ夏館 鷹化して鳩毛繕ふ石巻

パンケーキ

巴里祭やひつくり返すパンケーキ 転がして巻くクレープや街薄暑 ホイップの零るる麺麭や巴里祭 クレープを転がして巻く薄暑光 クレープに彩り巻かれ街薄暑 クレープの白の零るる街薄暑 クレープに彩り巻きぬ街薄暑 彩りを巻くクレープや街薄暑 彩りをクレー…

天瓜粉

ゆふかぜに吾子抱き寄せぬ天瓜粉 月涼し吾子のまろばす銀の鈴 しろがねの鈴振る吾子や夜の新樹 みどりごの銀の鈴振る立夏かな

麦秋

麦の秋乳呑み子しがみつきにけり 麦熟れて背子すこやかや利根曇 弓張月白銀の鈴まろばしぬ

初蝉・青嵐

初蝉や朱肉の乾く契約書初蝉や印影滲む契約書 和解書の印影淡し青嵐 和解書の印影深し青嵐 和解書の濃き印影や青嵐 和解書に印影ぞ濃き青嵐和解書の印夥乾きぬ青嵐

ジャーマンアイリス

岩かがみ早池峰は雲噴き上げぬ 九輪草早池峰は雲噴き上げぬ 谷卯木早池峰は雲噴き上げぬ 蔓手毬早池峰は雲噴き上げぬ 岩桔梗早池峰は雲噴き上げぬ 花さびた早池峰は雲噴き上げぬ 風露草早池峰は雲噴き上げぬ

鷹柱音なき風を捉へけり 鷹柱音なく風を捉へけり 鷹柱音なき風を捉へをり鈴降ると笑まふ吾子なり月朧

枇杷・豆の飯・亀虫

秋の灯を分かつ 春驟雨珈琲の香を分かちをり 春雨や珈琲の香を分かつ人 春雨や珈琲の香に人を待ち 春驟雨バス停の灯を分かちけり

ジャガイモ畑、蛇苺、ヒメジオン、鱈

棟上や春日留むる鉋屑 棟上や春日に游ぐ鉋屑 姫女苑杭打つ鎚の音響く 姫女苑杭打つ鎚の音高し 姫女苑杭打つ鎚の音とよむ 蛇苺杭打つ鎚の音高く 蛇苺杭打つ鎚の音とよむ 蛇苺杭打つ鎚のとよむなり杣人の薪割りしより瑠璃のこえ 慈悲心鳥杣人の薪割りてより 連…

河内晩柑 梨ジュース

線香の紫煙燻らす釣忍 赤ワイン日に燻らせぬ夏舘 夏舘赤ワイン日に燻らせぬ

きざはしに引くや新婦のレースの手

串駒本店

焼鳥を焙る軍手や釣忍 焼鳥を焙る軍手や青簾

植田

シンビジューム

揺籃の吾子のあぎとふ立夏かな 揺籃の吾子のあぎとふ夏は来ぬ 揺籃に吾子のあぎとふ余花曇 揺籃にあぎとふ吾子や余花曇 揺籃に吾子のあぎとふ薔薇の風 揺籃にあぎとふ吾子や薔薇の風

卯の花の系統か?

花街の灯る卯の花腐しかな 閨の灯の消えてより卯の花月夜 逢ひ見てののちの卯の花腐しかな みどりごの泣き止まず卯の花腐し

勿忘草・母子草・サツキ

みどりごの両頬肥えつ母子草 みどりごの両頬肥えつ余花曇 白南風のはたてに仕出す京料理 清風のはたてに仕出す川床料理 緑風のはたてに仕出す川床料理 初めての恋人は母杜鵑花咲く 初めての恋人は母水の春 初めての恋人は母木の芽張る 勿忘草アルプスは雲噴…

軒菖蒲

あかときの群青ゆるぶ軒菖蒲薄闇の宿るひかがみ菖蒲挿す 菖蒲湯やひかり聚むる子のいしき

新緑

好晴やほつえを渡る若葉風 笑まひつつ眠る赤子やみどりの夜 笑まひつつ眠る赤子や夏隣 木若より柞の風の薫りけり しもとより柞の風の薫るなり しもとよりさのかたの風薫りけり*1 しもとよりむろの木の風薫りけり*2 しもとより弓弦葉の風薫りけり しもとより…

伊勢海老

伊勢海老に宿る月さへ濡るるなり 伊勢海老に宿る月まで濡れにけり 薄氷に宿る月まで濡れてをり 薄氷を宿す月より濡れにけり 結氷を宿す月より凍てにけり 月宿る清水に口を漱ぎけり 金魚玉まづ宿す月濡らしけり 金魚売宿す月ごと売り渡す 月宿す金魚を掬ふ夜…