俳句

早池峰は雲噴き上げぬ啄木忌 早池峰は雲噴き上げぬ賢治の忌 賢治忌の早池峰は雲噴き上げぬ 早池峰は雲凍らせぬ青邨忌 早池峰に雲凍つるなり青邨忌 早池峰に雲の動かぬ青邨忌 早池峰に雲動かざる青邨忌 早池峰に雲凍りつく青邨忌 早池峰に雲凍りつつ青邨忌

ポケットの硬貨触れ合ふ音凍つる ポケットの硬貨触れ合ふ立夏かな ポケットの硬貨触れ合ふ夏来る ポケットの硬貨触れ合ふ夏は来ぬ ポケットの硬貨触れ合ふ巴里祭

耳当てて聞く花貝の波の音 波音を耳立てて聞く桜貝 波音を耳近づけて桜貝 耳当てて聞く波音や桜貝 耳当てて波音を聞く桜貝 桜貝耳当てて波音を聞く 耳当てて波音を聞く月日貝 手に乗せて波音聞きぬ桜貝 掌に波音を聞く桜貝 ゆく雁のなみだのごとく桜貝 ゆく…

さみどりの舌出す吾子や三月菜

吾子の出す舌さみどりや三月菜 さみどりの吾子の舌なり三月菜

菖蒲湯の吾子の泡立つ四肢洗ふ 菖蒲湯の吾子の泡立つ四肢拭ふ 泡立てて子の髪洗ふ初湯かな 泡纏ふ子の髪洗ふ冬至風呂 抱き上げて子の尻洗ふ初湯かな 全身の泡まみれなる初湯の子

ポケットの硬貨触れ合ふ二月来ぬ ポケットの硬貨触れ合ふ五月来ぬ

眠られぬ夜は三股の花散る夜 、眠られぬ夜や三股の花散る夜、 紅白の餅背負ふ子よ春の雪

子のために息吹いてやる風車 風車子のために息吹きかけぬ 子のために息吹きかくる風車 吾子の手の風車なり息を吹く 子の握る手に吹く息や風車 子のために息吹きかけぬ風車 吾子の持つ手に吹く息や風車 握る子に息吹きかけぬ風車

若芝の匂ひ立つ子の素足かな 若芝の香り立つ子の素足かな 若芝の香に立つ吾子の素足かな 若芝の香り立つなり子の素足

!吾子の口菠薐草のみどり染め 深見けん二

華鬘草

華鬘草子の心音の迅く強く 心音の子の迅く強く華鬘草 華鬘草揺れよ心臓速く打つ 華鬘草揺れよ心音止る祖父

雪の朝

ママレード煮詰むるひかり傘雨の忌

ママレード煮詰むひかりや傘雨の忌

荷風忌や墨堤に竹みづきつつ

競売の札落つる音凍つるなる

春の雪

子の背負ふ一升餅や春の雪

初場所や瀬音昂る触れ太鼓 初場所の瀬音昂る触れ太鼓 初場所の瀬波昂る触れ太鼓 初場所や瀬波昂る触れ太鼓。 初場所の瀬音高まる触れ太鼓 初場所や瀬音高まる触れ太鼓 春場所の芦間昂る触れ太鼓 夏場所の瀬風昂る触れ太鼓 夏場所の瀬波昂る触れ太鼓 夏場所の…

子の胸に三股の花挿してやる 子の胸に三股の花挿しにけり 子の胸に三股の花挿しにける 子の胸に三股の花挿しけるも 三股の花子の胸に挿しけるも 三股の花の冠子の被く 早春の雲水の組む座禅かな 初場所の触れ太鼓

触るる手に炎立つ三椏咲きにけり

競売や札落つる音凍つるなる

競売の札落つる音凍てにけり 競売の札落つる音凍てにける

坐禅組む蹠を天へ花馬酔木 坐禅組む蹠天向く花馬酔木 坐禅組む蹠天向く余寒かな 坐禅組む蹠天向く朝ざくら 坐禅組む蹠天向く寒の明

立春のつがひの鳥の声降れり 立春大吉つがひの鳥の声降れり 立春やつがひの鳶の高舞ひて 立春やつがひの小鳥追ひ合うて

子のつなぐ手に力入る余寒かな 子とつなぐ手の潤ひや青き踏む 子のつなぐ手の潤ひや百千鳥 子と繋ぐ手のみづみづし黄水仙 子と繋ぐ手のみづみづし百千鳥 子のつなぐ手の瑞々し黄水仙 子とつなぐ手の瑞々し黄水仙 つなぐ手の潤ふ吾子よ黄水仙 つなぐ手の瑞々…

奥能登の海平らかや鳥の恋 日に拡ぐ天与の羽や鳥の恋

目の合へば寄り来る吾子や風車 目の合ひて吾子寄り来る風車

クレヨンを真直ぐに引く子良寛忌 真っ直ぐにクレヨン引く子良寛忌 小さき手のクレヨン引きぬ良寛忌 クレヨンを引く手小さし良寛忌 クレヨンを握る手小さし良寛忌 クレヨンを握る小さき手良寛忌 座布団に吾子転がしぬ良寛忌 子の蹠くすぐりにけり良寛忌

小夜更けて帰るや炬燵塞がれし

鎌鼬

痛みなく血の滴るや鎌鼬 指の血に吾子抱へけり鎌鼬 妻の手に血の滴るや鎌鼬 鎌鼬痛み遅れてやつてくる