2019-10-29から1日間の記事一覧

松の葉に月はゆつりぬ黄葉葉の過ぐれや君が逢はぬ夜の多き 池辺王(巻4・623)

松の葉越に月は渡っていくし、おいでをまったあげくにいつしか月も変わってしまった。まさかあのh世へいったわけでもあるまいのに、あなたの逢いに来ぬ夜が重なること、かさなること。 松の葉を月渡りゆく神無月 松の葉を月渡りゆく初冬かな 松の葉を月渡り…

蘆辺より満ち来る潮のいや増しに思へか君が忘れかねつる 山口女王(巻4/617)

葦原のあたりを満ちて来る潮のように、君を思う気持ちがひたひたと心の底に募るせいか、あのお方のことが忘れようにも忘れられない 葦原を満ち来る潮や夏旺ん

立冬や手を添へて置く涙壺 初冬や手を添へて置く涙壺

俳句歳時記 冬 第五版 時候

淵なれば散りて流れずもみぢ葉のふちの底ひに朽ちて沈めり 生方たつえ 子持嶺の岩山かげゆ取りて来し松藤入れて風呂立てにけり 倉沢誠一郎 冬 聖堂の木の香奪はれつつ冬へ 広瀬直人 初冬 初冬の木をのぼりゆく水のかげ 長谷川双魚 水に靄動きはじめて初冬か…