2019-01-27から1日間の記事一覧

正岡子規

病みこやす閨のガラスの窓の内に冬の日さしてさち草咲きぬ 鶏頭の黒きにそそぐ時雨かな 秋の蠅叩き殺せと命じけり 懐炉冷えて上野の闇を戻りけり つり上げし魚の光りやあたたかき 律院の苔の光や春の雨 髭剃るや上野の鐘の霞む日に 糸瓜咲て痰のつまりし仏か…

一升餅(試作)

子の背負ふ一升餅や蝶の昼 春や子の一升餅を背負ひ来る 春立つと一升餅を背負ふ吾子

正岡子規 病牀六尺

鳥の子の飛ぶ時親はなかりけり 長き夜や人灯を取って庭を行く*1 *1:ホトトギス第5巻第10号「獺祭書屋俳句帖抄評」

白魚火や夜々青まさる佃島 白魚火や夜の紺青の隅田川

正岡子規 墨汁一滴

昨夜の夢に動物ばかりたくさん遊んで居る処に来た。その動物の中にもう死期が近づいたころげまわって煩悶している奴がある。すると一匹の親切な兎があってその煩悶している動物の辺に居て自分の手を出した。かの動物はすぐにうさぎの手を自分の両手でもって…

正岡子規 墨汁一滴

人の希望は初め漠然として大きく後ようやく小さく確実になるならいなり。希望の零となる時期、釈迦はこれを涅槃といい耶蘇はこれを救いとやいうらん。

正岡子規 松羅玉液を読んで

梨剥くや開け拡げたる南窓 梨剥くや柱に寄りて窓開き 梨剥くや両手に開く南窓 玫瑰や諸手に開くみなみ窓 浜木綿や諸手に開く南窓 鰺刺や諸手に開く南窓 青芝や両手に開く南窓 南窓を諸手に開く浜おもと

正岡子規 松羅玉液

おもしろきものは相対なり煩悩なり、つまらぬものは絶対なり悟りなり。