坂の上の子の呼ぶこゑや後の月 十六夜や妻より高く坂上る

風船

二階より風船の子に声掛けぬ 風船の上より吾子を呼びにけり 風船の上より吾子の名を呼びぬ 風船の子の頭上より声掛くる 二階より風船の子の名を呼びぬ 風船の紐握る子の名を呼びぬ 黄昏にふらここの子の名を呼びぬ 二階より風船の子を呼び止めぬ 二階より風…

十三夜近し

夕月にべつたら市の香の増しぬ

べったら市

べつたら漬積むや行き交ふ声いろいろ べつたら漬積みて夕風誘へり べつたら漬積むや呼び声行き交ふて べつたら漬つむや呼び声昂れる 呼び声の昂るべつたら市かな 呼び声にべつたら市の立ちにけり べつたら市呼び声高く立ちにけり べつたら市人呼ぶ声に立ちに…

浅草寺 菊供養 金竜の舞

供養せし菊が香に立つ袖袂 さ 観音に菊供養せし手の香る よ 金竜を舞ひし法被の菊供養 金竜の銅鑼の音高し菊供養 金竜の銅鑼の音響く菊供養 金竜の銅鑼の音鈍し菊供養 金竜の鱗耀ふ菊供養 金竜の鱗のいろの菊供養 金竜の鱗に触れし菊供養 菊の香の雲水の手や…

荷風忌の切戸に霜の別れかな 荷風忌の切戸に霜の名残かな 荷風忌の切戸に霜の名残あり *1 墨堤に川竹絶えぬ荷風の忌 墨堤に川竹淡し荷風の忌 墨堤に川竹みづく荷風の忌 墨堤に竹水浸きをり荷風の忌 荷風忌の墨堤に竹水漬きをり 墨堤に竹みづきをり荷風の忌 …

初雪の落葉松に翳おとすのみ 初雪の白樺に翳おとすのみ 初雪の落葉松に翳ありしのみ ねんねこや頬ずりにほほ寄せ返す

中空に消えて行くなり涅槃雪 天地のあはひに暮雪消えゆきぬ 天地のあはひに暮雪失せゆきぬ 中空に初雪消えぬ那須五峰 初雪の中空に消ゆ那須五峰 初雪の影中空に残るのみ 初雪の中空に翳残すのみ 中空に初雪の影残すのみ 中空に初雪の翳ありしのみ 初雪の影落…

雛鳥の親呼ぶこゑよ雲の峰

山本昌邦氏 リーダーの条件 次世代の指揮者たち 

keikun028.hatenadiary.jp 上の記事を読んで思ったところであるので、記載。 蓋し、かかる指導は減りたるなり。 現役時代活躍せし選手には、開くる路多く、指導の質にもつながらんか。 S級ライセンスとれるは、A級ライセンス所持100人の応募に対し、20…

秋天へ吾子の両脇抱へ上ぐ

荷風忌の釣瓶に霜の別れかな 荷風忌の井に置く霜の名残かな 荷風忌のくぐり戸霜の別れかな 荷風忌の枝折戸霜の別れかな 荷風忌のしおり戸霜の別れかな 荷風忌のしおり戸霜の別れなる 荷風忌の裏木戸霜の別れかな

頬ずりに頬寄せ返す小夜着の子 頬ずりにほお寄せ返す小夜着の子 夜着の子の頬ずりやほお寄せ返す 夜着の子に頬ずりやほお寄せ返す 夜着の子に頬ずればほお寄せ返す ねんねこの子や頬寄せばよせ返す 頬ずりや夜着の子のほお寄せ返す ねんねこや頬ずりにほお寄…

推敲

秋天の筑波嶺へ吾子抱き上ぐる 膝の子の真直ぐに立てる良夜かな 証人の応へ短し葉鶏頭 匙持ちて乗り出す吾子や新豆腐 絵本読めば吾子鳴きつつむつづれさせ 柿に燃ゆる雲去来の忌なりけり 柿に残る雲去来の忌なりけり 柿に移る雲去来の忌なりけり 坂に燃ゆる…

落雁の天つひとこゑ眸逝く 雁の天つひとこゑ春郎の忌

雁坂に雲凍て返る伊公子の忌 頬ずりに子は目を閉づる荻の声 秋元不死男

雁のひとこゑ激ち眸逝く 雁のひとこゑ滾ち眸逝く

べったらの香に立つ市の端にありぬ べつたらの香に立つ市の端に立つ べったらの香に立つ市の端に立ちぬ

雁坂や雲凍て返る伊公子の忌

北原白秋

春日野の夕日ごもりとなりにけりさむざむと立つ鹿の毛の靄 群の鹿とよみ駈け来る日の暮をひたととどまり冬は幽けさ 鹿のこゑまぢかに聴けば杉の間の一木の⻩葉下明るなり 小牡鹿のひとこゑ激つ白秋忌 小牡鹿の遠つひとこゑ白秋忌

岡本眸ヲ悼む inamorato 抄 65句

邯鄲のひとこゑ勁し眸逝く かりがねのひとこゑ激つ眸逝く かりがねのひとこゑ勁し眸逝く 雁のひとこゑ勁し眸逝く 雁の遠つひとこゑ眸逝く 落雁のひとこゑ激つ春郎の忌 落雁の遠つひとこゑ春郎の忌 落雁のひとこゑ勁し春郎の忌 小牡鹿のひとこゑ激つ春郎の忌 …

柚子匂ふ子の天に掲げればなほ

跡継ぎのなき宮大工熟柿落つ

賜りし菊ちりぢりや菊供養

雲表の赭きをあかく夕焚火

吾子挟み妻と睡りぬ菊枕

あかき

山影の赫きを赫く夕焚火

沢木欣一

秋潮になだるる能登路欣一忌 欣一忌能登路うしほになだれけり 盆道のはじめの畦を踏みにけり 欣一忌能登路秋日になだれけり

月までを重ぬる月見団子かな 千々にもの思ひて月見団子かな 吾子の手の月見団子の端に伸びぬ

もの影の淡きを淡く雪降れり 街影の淡きを淡く雪降れり もの影の淡きを淡く雪明り 街影の淡きを淡く雪明り